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「ばかもの」
高崎市を舞台にした、絲山秋子原作の映画 「ばかもの」 がレンタル開始になったので見てみた。
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普通の大学生であったヒデ (成宮寛貴) の、額子 (内田有紀) への強い恋愛感情がいきなり壊れ、アルコール依存症による人間崩壊へと続いていく様子が悶々と描かれており、前半は見ながらちょっと荒んだ気持ちになったりする。 しかし後半になるにつれ、人間の底力のような、群馬の自然治癒力のような、そんな空気の中で主人公は心を取り戻してゆく。
恋人役の内田有紀も、キツイけど情に厚い “群馬の女” を見事な女っぷりで演じていて素晴らしい。
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ところで、映画にはとにかく見慣れた風景や店がたくさん登場してくる。
白衣観音、中央銀座のアーケード、喫茶店キャラバン、石原町の中華料理店、市役所庁舎、経済大学キャンパス、などなど・・。 高崎市民としては身近なロケ地のオンパレードに心が躍るはず。
そしてハイライトとなるラストシーン。
絲山さんの小説の奥深さを思い知らされるかのような、心が大きく動かされる片品の農村での人間描写。
そして倉渕町川浦の烏川での爽やかなシーンで映画が終わる。絲山さんが惚れこんだ群馬の里山と自然の姿を、最後に清々しくもってくるところが素晴らしい。。

高崎LOVEな方、そして群馬LOVEな方も、まだこの映画を見てないという方がいらしたらひとまず必見です。
by mm_500 | 2012-03-02 00:05 | 映画
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