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八ツ場(やんば)を訪ねて
行政の二転三転に翻弄され続けているダム建設問題と現地住民の暮らし。そして一方ではここまで工事が進みながらも、心のどこかで 「ダムはできない方がいい…」 と密かに思う自分自身の気持ち。
川原湯温泉や八ツ場の集落など、現地の変貌ぶりもすごく気がかりであったので久しぶりに訪れてみた。
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吾妻線の線路脇に咲く桜、この辺りはちょうど満開を迎えていた。
川原湯温泉駅には、その駅舎の姿を写真に残したいと毎日何人もカメラを持った人が訪れるという。
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年季の入った鉄橋や、カーブがきつく道幅が狭いため交通の難所であった橋など、スキーに熱中していた頃に何度も走った懐かしい光景ばかり。

川原湯温泉は若い頃に一度訪れただけなので、じつに20年ぶりぐらいか。
共同温泉の「王湯」は当時のまま。入湯料300円を払って消えゆく温泉を静かに楽しんだ。
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温泉街はこの上の山の斜面に移転して新たな川原湯温泉として出発するらしいが、山木館のように古き良き温泉情緒のある姿は消えてしまうそうで心惜しい。

八ツ場周辺には里山風情が色濃く残る。
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しかし、水面橋の脚部となる巨大なコンクリートの塔や里山の景観のずっと上には山をはぎ取ってコンクリート壁で埋め尽くされた山など、痛々しい光景しか目に入らない。。
渓谷と線路と人里が調和していて、すごくきれいな田舎の風景だったのに…
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両岸の山を大規模に削っての道路の架け替え、集落の整備、橋脚の建設は現在もどんどん工事が進められており、残すは吾妻峡を壊すように作るダム本体工事のみ手つかずとなっている。
いずれにしても、山と川が美しい山里に違和感だらけの巨大なコンクリート製の建造物がいくつも出来あがっていて悲しくなる。
民主党が政権を追われれば、またダム完成への工事は加速していくのだろうか…。
上の写真のすべてが、いや写真だけでは伝えきれない吾妻川沿いの山里すべてが人工湖の下に沈んでしまうのだ。
ホント、こんな群馬の発展の仕方なんて嬉しくも有難くもないと、ひたすら胸が痛くなるばかりだった。
by mm_500 | 2011-04-18 23:53 | 日記ブログ
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