高崎の水道水
以前の職場(珈琲館チェーン)にいたころ、県内あちこちに出店する際に各市・各地域によって水道水の水質や水の味がどれも違うことが気になっていた。 たとえば前橋市北部や伊勢崎市では、一日営業すればポットの内側にうっすらとカルキ(残留塩素)の石灰が付着し、1週間も放置すれば2mmぐらいの厚さの固形物になってしまう始末。
当然、コーヒーの味にも少なからず影響し、常にポンプ内を加熱しつづけているエスプレッソマシーンなどには機械の寿命を縮めてしまう要因にもなっている。

ところが高崎だけは不思議な地域で、西部や塚沢地区周辺は妙に 「水が美味いな・・」 と感じることが多く、事実、下小鳥町の店と以前飯塚町にあった店などでは何年もカルキが付着しないだけでなく、浄水器を使わなくてもで水が美味しいという言葉を幾度も聞いていた。思えば子供の頃など、台所の水道水を飲みながら「おいしい・・」と感じたりしたものだ。 でも逆に新保町など高崎市東部の店ではカルキの付着が多く、水の美味しさがあまり感じられなかったのだ。

そんなこんなで、ずっと昔から気になっていた 「高崎の水」 の謎を知るべく、先週アルベロさんからの帰りに近くにある若田浄水場に足を運んで学んできた。
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市西部の丘陵の高台にある若田浄水場は市内最大で15万人分の水をカバーしている。
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取水は上里見の太陽誘電近くの堰から表流水(烏川の水)を取り込み、自然流下方式で浄化されている。
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施設内には高崎市水道記念館があり、ここでいろんな謎が一気に解明した。

まずひとつは、この若田浄水場とその近くにある剣崎浄水場は、薬品を一切使わずに何層もの砂利層の間をゆっくりとした速度(3~6m/日)でろ過をする 「緩速ろ過方式」 を採用しているため水質が非常に良いということ。 ちなみに現在は薬品を使って早い時間で水をきれいにする 「急速ろ過方式」 のほうが圧倒的に多いんだそうだ。
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そしてそのエリアは高崎市西部、片岡地区、山名地区、市街地・飯塚地区と狭いエリアであり、高崎は大きく分けると箕郷の白川から取水する白川浄水場区域、若田からの水をポンプで配水する乗附浄水場が烏川水系。キリンビールがあった中島町だけ飛地になっていることは後ほど説明。
一方では利根川から取水し市東部をほとんどカバーする県央第一水道区域と、地下水を利用する最東部の宿横手エリアの5つに分かれている事が判明した(下図・クリックで拡大)
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ちなみに県央第一は沼田市の取水口から群馬用水を経由して配水されるが急速ろ過方式のためカルキがやや多いということ。また地下水や井戸水は鉄分が多いらしく、金属臭や錆臭がすることが多いんだとか。

ということで、総じて何が言いたいかというと。高崎でコーヒー店やおいしい水が必要な商売をやるなら、水が美味しい烏川南側エリアと市街地エリアが良いという事と、高崎に住む際に 「水」 というキーワードでひとつの情報になるなという事。
ちなみに余談ではあるが、もともと 「緩速ろ過方式」 を採用していて水質の良い剣崎浄水場をキリンビールが探しあて、高崎市に若田浄水場の建設をお願いしたのだという。そしてビールの醸造には水道水をそのまま使ったという。詳細≫
余談その2:前橋市の水は榛名・赤城の山裾を中心に利根川の表流水、中心市街地~野中地区などは敷島浄水場や野中浄水場などに集まってくる井戸水が中心である。
余談その3:東京の水も数年間経験したが、とてもじゃないけど真水で飲む気は起きなかった・・。
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by mm_500 | 2012-01-23 17:05 | 日記ブログ
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